【コロナ病棟看護師が考える】中等症患者は自宅療養難しい理由

中等症は自宅療養について

この記事では新型コロナ感染症の症状経過などに触れるため不安を煽ってしまう可能性があります。その点を留意して読んでいただけると嬉しいです。

こんにちは、ちえのわです!

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行から1年以上経過しても、毎日コロナのニュースは欠かさず報道されていて、辟易してしまうのですが・・・

8月3日、朝のニュースでコロナ禍の医療体制の方向転換に関して政府から発信がありましたね。

  • 感染者は原則入院を変更し、ICUでの集中治療を要する重症度患者を入院させる
  • 軽症患者、中等症患者は自宅療養し症状悪化時はすみやかに入院できるよう体制を整える

わたしは中等症患者を少数受け入れしている病棟で勤務しているため、このニュースに対して色々思うことがありました。

コロナ関連のニュースに対して現場の看護師はどう感じているか、気になる方は見ていただけたら嬉しいです!

新型コロナの症状経過と重症度分類

新型コロナウイルス感染症についてあまり知らないな~という方は基礎知識をつけておくべきです。

診療の手引きを参考に、簡単に紹介します。

もともと、コロナウイルス自体はありふれたウイルスでかぜ(感冒)の原因菌の1つです。

過去に流行したSARSやMARSも原因菌はコロナウイルスです。

そんな中、SARS-CoV-2というコロナウイルスが中国湖北省武漢市で原因不明の肺炎として急速に感染拡大したものが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19感染症)と名付けられました。

症状の経過と重症度については下図のように示されています。

引用元:新型コロナウイルス感染症 診療の手引き第5.1版

軽症者=無症状もしくは、咳嗽や鼻汁などの症状があるが呼吸困難感はない

多くの感染者が軽症にあたります。中等症は2種類に分類され、

中等症Ⅰ=肺炎像があり、呼吸困難感がある状態

中等症Ⅱ=症状の悪化に加え、酸素投与、点滴が必要な状態

となります。

重症=人工呼吸器、人工心肺(ECMO)を集中治療を必要とする生命に関わる状態

であり、医療必要度が最も高い患者さんとなります。

コロナ中等症が自宅療養することについて思うこと

この症状経過や重症度分類をもとに、今回のニュースについて思うことをまとめました。

中等症も十分に医療必要度高いけど大丈夫?

中等症分類

中等症Ⅰ=肺炎像があり、呼吸困難感がある状態

中等症Ⅱ=症状の悪化に加え、酸素投与、点滴が必要な状態

これをみて、

患者

患者

酸素投与や点滴が必要な人が入院対象にならないってどういうこと?

家で急変した時にどうするの?

と思いました。

中等症で入院してくる患者さん方は、血液中の酸素飽和度(SpO2)が低い傾向にあり、激しい咳や息苦しさを訴えられる事が多いです。

それに対して酸素を投与したり輸液を投与するのですが、それらの治療は当然ながら入院しなければ受けることが出来ません

また、入院期間中に症状が強くなり重症に移行する病状であれば速やかにICUへ移ったり、転院する必要があります。

私個人の考えですが、こうしたリスクのある患者さんが自宅で療養することには以下のような不安点があります。

  • 症状が少し重くなった(昨日よりちょっと調子悪いな)時に軽く伝えられる人がいない
  • 単身の方が症状が重いときに自分で保健所や救急へ連絡を取れるか定かでない
  • 症状の進行に入院が間に合わない可能性がある
  • 漠然とした不安の増強
  • 単身の方が症状が重い時に身の回りのことを出来るのか定かでない

入院することの利点の一つは、やはり私達看護師が観察を行うことです。

心電図モニタ、SpO2モニタを24h装着しモニター上で数値をチェックし、室内カメラで患者さんにおかしな様子がないか確認する他、必ず一日数回部屋へ行き直接顔を合わせます

症状確認などは電話で行う場合もありますが、直接話すことでまた違った情報が得られることもありますし、聴診や視診なども対面しなければ出来ないことです。

コロナ感染や入院でストレスが溜まったり、誹謗中傷を恐れて気持ちの落ち込みがある方の話を聞くことも大切な看護です。

自宅療養の場合も、自治体が症状確認の手段や相談窓口の設置を行っているようですが、

最近急増している自宅療養者すべてに、限られた人数の職員さんが細やかに対応できるとも限りませんし、患者さんも遠慮して言い切れない思いがあるでしょう。

何より、症状も自己観察・自己判断に委ねられる部分があり、入院管理とは大きな差があります

酸素投与が必要かもしれない患者さんを自宅においておく心理に疑問があります・・・

中等症で単身者の自宅療養はきついのでは?

上でも触れましたが、自宅療養が単身者には厳しい対応だと感じました。

軽症の患者さんであれば、無症状もしくは少し咳が出る程度なので自分のことは普段に近いくらい出来る事が多いです。

だるい、疲れやすいなどの症状が動いたあとに出やすい方もいるので油断は禁物です。

しかし、中等症の方は前提として呼吸困難感があり、目に見えて症状があるわけです。

咳が出て、呼吸もぜいぜい苦しいのに自分の身の回りのことできそうですか?

普段「ちょっと仕事で疲れたから家事する気にならない」、とか

「微熱でぼーっとするから今日は休んどこう」、とか

結構ちょっとした理由で手を抜くことがありますよね。

でもそれはその日Ⅰ日きり、夕飯だけとか、限定された時間だから大きな問題にはなりません

対してコロナの場合はそれが数日~数週間続きます

その間症状に変動はあると考えられるにしても、そんな長期間自分のことがおろそかになってしまっては生活が成り立ちませんよね。

家族と同居していて、家族が軽症であれば頼ることができますが、単身者はどうしたらよいものか・・・

もしものときに遠方の家族にサポートしてもらうよう予め決めておく家の備蓄を増やしておくなどの準備を早めにしておくといいかもしれませんね。

中等症用の病床はどうなるの?

これは完全に病院サイドの発想になってしまいますが、

医療施設によって、中等症までの患者さんを受け入れる施設と、ICUなどで重症の患者さんも受け入れる施設が分かれています。

わたしの勤める病院は中等症までの患者さんを受け入れているので、その病床が今後どうなるのかが気になります。

中等症の方が病状悪化したときのために空けておくのか

重症の患者さんをみられるよう設備を拡充するのか

閉鎖し通常診療を元通り充実させていくのか

感染状況は変化が激しく、先のことはわからないので心配です。

おわりに

最近は変異種のデルタ株が急拡大していて、お子さんや若年者の感染者数が増加したり重症化しやすくなっています。

今まで「若者は無症状だから大丈夫」と言われた時代もありましたが、もう終わったと感じています。

20代以降の働き盛りの方が苦しんでいるのは本当にいたたまれないです。

自粛は辛いけど、感染対策継続していきましょうね。

ワクチン早く打てますように。

ちえのわ

ちえのわ

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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